変化を恐れず前に進むのか、変化を恐れてその場で立ち止まってしまうのか スペンサー・ジョンソンさんの「チーズはどこへ消えた?」を読みました
この物語に登場するのは2匹のネズミと2人の小人です。
名前を2匹のネズミはスニッフとスカリー
2人の小人はヘムとホー
この本はとても短いストーリーですが中に書かれていることは人生を生きる上で大切な考え方の要素が詰まっています。
この物語に登場する2匹と2人はどちらも同じものを求めて迷路をさまよっています。
彼らの求めているものは大好物であるチーズ。
一つは食料にするために。もう一つは幸せになるために、来る日来る日もチーズを求めて迷路を彷徨い続けています。
2匹のネズミたちは単純な思考を持っていたので探し方もいたってシンプル。
スニッフは鼻がよく利くのでチーズの場所をかぎつけようとし、スカリーの方はひたすら突き進んでいく。
そんな探し方をしていました。
この探し方は効率的にはなかったし、道に迷うこともあり、袋小路に突き当たることもしばしばありましたが、それでもそのうち道を見つけては進んでいきます。
2人の小人たちはネズミたちよりも回る頭脳で過去の経験から得た教訓と思考による方法をとり、高度な方法を作り上げていきました。
2人はうまくいくときもありましたが、強力な信念や感情がもの見え方を鈍らせてしまい迷路の中で生きるのがより一層複雑かつ難しいものとなっていました。
彼らの探し方は自分たちの人生に当てはめてみるとこんな感じでいうことができます。
迷路とは自分たちの道。人生に迷うとはよく言いますが、自分たちの人生もこのように迷路で構成されているわけです。
そしてネズミたちの人生の生き方はひたすら自分たちの理想(チーズ)を求めてひたすら試行錯誤を繰り返していきます。
スニッフはそのよく利く鼻で変化を、スカリーはひたすら試すことを繰り返します。
ヘムとホーは考えながら試していきます。過去の経験からこれは大丈夫そう。これはダメ層などの思考がそこには含まれているでしょう。
今生きる大半の人たちはネズミの2人のような生き方はできていないと思います。
とにかくよくなるまで、壁にぶち当たってもすぐさま切り返し、とにかく次々と行動する。変化に敏感になり、変化を探す。
そしてこの2匹と2人はやがてずっと探していた好みのチーズへとたどり着くのです。
そうすると彼らの日課は同じ道を通り、好みのチーズの場所へ行き、ありつく、そんな生活に変化をしました。
スニッフとスカリーは毎朝早起きをしてチーズにありつきます。
ヘムとホーも毎朝そこへ通いチーズにありつきます。
そして、ヘムとホーは次第にいつもよりも遅く起き、ゆっくりとその場所に向かっては、のんびりとチーズにありつく、そんな風に変化をしていきました。
そんな小人たちとは異なり、スニッフとスカリーの2匹は日課を変えず、これまでのようによく利く鼻で変化を調べ、あたりをとにかく走り回って調べて、それが終わってからチーズにありつきました。
やがて、ある日突然にこのチーズがなくなるということが起こったのです。
ある意味で自分の人生に当てはめてみれば、この好みのチーズというのは仕事のことなのだろうか?と考えました。
生きていく上での糧を得る手段。彼らにとってみればそれはチーズですが、我々にとってはお金です。
お金を何かに変えて食料を手に入れたり、自分のやりたいことをやるのです。
同じ道を通り同じ場所に行き、同じことをやって、同じように帰る。
そしてある日状況が忽然と代わり、自分は糧を得る手段を無くしてしまう。
もしくは減らしてしまう。
まさに人生で言えば、そんなことが起こった瞬間であると言えます。
ここからが本書の真の物語でしょう。
ここから2匹と2人の行動がその後にどういった影響をもたらすのかということが本書で述べられており、この部分こそが我々が今いる場所においてこの2匹と2人の登場人物の誰のような行動をとっていて、誰のように変えていかなければならないのかというのがわかります。
選択肢はわずか4つです。
このシンプルさも本書の魅力です。
では見ていきましょう。
ネズミのスニッフとスカリーは好みをチーズを見つけてからも日課を変えませんでした。彼らは毎日のように周辺を探索し、匂いを嗅ぎ、走り回って常に変化がないかを注意していました。
だから彼らはチーズがだんだん古く、そして小さくなっていることに気づいていました。
そんな彼らの行動はとても素早いものでした。
その場所がダメなんだとわかるとただちに準備をし、次のチーズを見つけるための行動に移りました。
彼らは常にそうできるように常に行動をしていました
一方で小人であるヘムとホーです。
彼らは好みのチーズを見つけ慣れてくると次第に日課が変わっていきました。
ただ、ひたすらそこにあるはずのチーズを求め、毎日そこに通い、ただそれを貪る。
毎日の変化には気を使わず、次第に行動するための準備すらしなくなっていきました
彼らは好みのチーズを手に入れた途端に変化を気にせず注意せず、ただそれを繰り返すようになっていきました。
だから彼らはチーズがなくなったときにひどく動揺しました。
なぜないんだ!?と
しばらく呆然とくれたあとで、彼らがやったことはなぜチーズがなくなったのかということの原因の追求でした。
彼らはなぜ自分たちがこんな目の合わないといけないんだという気持ちでいっぱいでした。そして彼らはなくなった原因がわかれば、もしくは時がたてばチーズは戻ってくるのだと信じていました。
状況が変わってしまったのに、彼らは次に行動を移す準備を何もしていませんでした。
そして変化に注意を払うことをしていませんでした。
だからチーズがだんだんと古く、そして小さくなっていたことに気づきませんでした。
さて、普段と同じ生活がずっと続くのだと思っていたら突然それが崩れてしまった。
そんな状況が訪れました。
自分たちは今2匹のネズミたちのように変化に対してすぐさま行動を起こしただちに次の場所を探しに行けるでしょうか?
それともヘムとホーのようにその場に立ち止まり、なぜなんだ?と嘆き、いつか元どおりになるさと考えてしまうでしょうか?
ここからのストーリーは単純です。
変化に対して即座に行動を起こし、次の理想を目指しただちに動き出した2匹のネズミたちは、強力な行動力を有するスカリーと変化に敏感な鼻をもつスニッフの協力により、幾度かの困難を乗り越えたのち、理想と呼べる場所にたどり着きます。
その場に止まることを選択したヘムとホーは来る日も来る日も原因を追求していきます。そして戻ってこないチーズに食料も尽きた今、空腹とストレスでだんだんと弱っていきます。
そんな時にヘムとホーの道は別れていきます。
ヘムは変化を認めませんでした。だからその場に残りいつか戻ってくるかもしれないチーズを待つことを選びました。
ホーはもっと早く動き出さなかった自分を嘲笑いました。
空腹の限界がきて餓死する寸前で彼はようやく次の場所を探し動き出したのです。
やがて2匹のネズミたちに遅れて、理想の場所へとたどり着きます。
その道中にいくつもの言葉を残しながら、迷いながらもたどり着きます。
このお話には人生における重要な考え方が書かれています。
人生とは変化の連続です。どんな状況も全く同じような状況がずっと続くことはありません。
それが良い状況でも悪い状況でもどこかで事態は変化が起こります。
その時に自分たちがとる行動はどれにするべきなのか?
自分は少なくともヘムのように起こった変化を認めず、どうして変化が起こったのかその場で考えても何も解決しないだろうと思いました。
だけど今の自分はスニッフやスカリーのように毎日のように変化に敏感になりながら探索し、いざ変化が起こったら即座に行動ができる準備ができているだろうか?と言われればそんな気はしませんでした。
ホーのように即座に行動を起こさなかった自分を嘲笑い、行動を起こすタイプのような気がしました。
変化することは怖いです。
それも当然です。変化するということはそれまで自分が経験したことがない状況になるということです。
だから変化をした後もそれを認めずに自分自身が変わらないという選択もこれまでとってきたような気がします。
しかし、スニッフとホーのようにこれから起こる変化に備え、準備をし、探索をし、即座に行動を起こせる状態になっておかなければ、いずれ来るであろう変化に耐えられないなと思いました。
この本はとても短いですが、とても今おかれている状況を考えさせられる本です。
何かの合間でもサクッと読めてしまうので、おすすめです。
スニッフやスカリーのように即座に行動に移し、そして理想にたどり着ける人間になっていきたいものです。
- 作者: スペンサージョンソン,Spencer Johnson,門田美鈴
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2000/11/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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